ユーザーに求める行動は最低限に!ユーザーを迷わせ、離脱させない3つのテクニック

あなたのサイトは「ユーザーに求める行動」を何種類持っているでしょうか?

ひとつのサイト内に「見積もり」「資料請求」「お問い合わせ」「会員登録」などといった数種類のコンバージョンポイントが存在する例は少なくありません。

ユーザーに多様な行動の可能性を提示するという点では、一見優れているように見えるこの施策。
実は、ユーザーに特定の行動を促す「CTA(=Call To Action)」の設計次第では、かえってユーザーを逃す結果になる可能性があるということをご存知でしょうか?

本日は、複数のアクションを促すウェブサイトのCTAで気をつけたいことについてお伝えしていきたいと思います。

必ずしも選択肢は多いほど良い、というわけではない

私達人間にとって、選択肢が多いこととは一見、幸福に直結することのように思えます。ですが、実際は必ずしもそうとも限りません。

米国の2人の社会心理学者Sheena S. Iyengar氏とMark R. Lepper氏の研究によると、逆の結果、即ち「多くの選択肢を与えられると、与えられた側は実際に選択しようという意欲をなくしてしまう」という結論が導き出されているとのこと。

具体的に、その実験内容のひとつ:「ジャムの研究」を紹介してみたいと思います。(米国では有名な理論のようです)

まず、高級ジャムを24種類陳列したディスプレイと、6種類しかないディスプレーを用意し、それぞれに試食を勧める表示と、割引クーポンを用意。
続いて、高級フードマーケットにこれらを設置し、通り過ぎた買い物客の人数、ジャムを試食した客の人数、割引券を使ってジャムを購入した客の人数を調査したとのこと。

実験の結果は驚くべきものでした。以下に引用します。

(実験では)6種類または24種類の 様々な味のジャムを出し 2つのことを観察しました

まずどちらの設定の方が、多くの人々が立ち止まってジャムを試食するかです。
24種類ある場合は約60%の人が試食し、6種類の時の40%より多いと分かりました。

次に観察したのは どちらの設定の方が ジャムを購入する傾向が高いかです。すると数値は反対となりました
24種類の時に試食した人のうち 実際にジャムを購入したのはたったの3%でした。
6種類の時に立ち止まった人々の間では、なんと30%が実際にジャムを購入していました。
人々は6種類見た時の方が24種類見た時より 少なくとも6倍ジャムを購入する傾向が高いことになります。

http://digitalcast.jp/v/12027/より引用(句読点追記・強調は弊社にて実施)

大規模な陳列は、60%近くの客の目を引きましたが、選択肢の数に人々は圧倒され、そのうち実際にジャムを購入した人はたったの3%。
対照的に、小規模な陳列は、通り過ぎた人の40%しか目を留めなかったものの、そのうちの30%もの人が最終的にジャムを購入していたと、いう結果が出たのです。

つまり、選択肢が多すぎると、ユーザーの購入意欲は削がれてしまうということが明らかになったのです。

迷いは離脱のもと

紹介した研究内容は「購入」というアクションにフォーカスした内容でしたが、これは、ウェブサイトのCTAが喚起するアクション全体にもあてはめることができるのではと思います。

話題を冒頭に戻しましょう。サイトに複数のアクションポイントが存在している場合とは、訪れたユーザーに選択肢を複数提示している状態。
つまりアクション(コンバーション)の選択肢が多ければ多いほど、ユーザーはどれを選んで良いか迷ってしまい、挙句、選択という決断を後回しにしたり、中止してしまう傾向があるかもしれません。

では、複数のコンバージョン方法を持つサイトが、ユーザーに迷い・戸惑いを感じさせないためには、具体的にはどのような施策が考えられるでしょうか?
以下、施策例を考えてみたいと思います。

1. 選択肢を減らしてみる

迷いを生む要因=選択肢はできるだけ排除するという、シンプルな解決策です。
あらかじめコンバージョン方法が一つしかなければ、そもそも迷いが生まれることがありません

CVが2つの場合(左)と、CVが単一の場合(右)。あらかじめ選択肢が絞られていれば、当然迷うこともない

CVが2つの場合(左)と、CVが単一の場合(右)。あらかじめ選択肢が絞られていれば、当然迷うこともない

2. 情報に強弱を付ける

情報は並列に並んでいるよりも、強弱が付けられていることで選択するときの心理的負担を軽減することができます。
やむをえず複数のコンバージョン方法を表記せざるを得ない場合は、どれかを強調し重み付けしてておくことで、ユーザーの意思決定を助けることに繋がるでしょう。

ボタンの大きさやデザインで区別を付ける方法が代表的かと思います。

並列に選択肢が並んでいる状態(左)と、見た目に強弱がつけられている状態(右)。選択肢を表示しつつも、ユーザーを迷わせない

並列に選択肢が並んでいる状態(左)と、見た目に強弱がつけられている状態(右)。選択肢を表示しつつも、ユーザーを迷わせない

3. 選択肢同士の違いを明らかにする

複数の選択肢で迷う場合には、冒頭で紹介した研究が示した「複雑で選ぼうという気がおきない」という理由のほかにも、「選択肢同士の違いが理解できない」という理由もあると思います。

複数のコンバージョンを併記する場合には、それぞれの違いが明確となっており、ユーザー自身がどれを選ぶべきかが容易に理解できる状態にしておく必要もあります。

方法としては、文言を添えたり、違いを示した比較表のなかにボタンを配置するなどが考えられます。

それぞれのCTAボタンの違いとユーザー像を明確にするために、文言を添えた例

それぞれのCTAボタンの違いとユーザー像を明確にするために、文言を添えた例

アクションが複数存在

Wantedlyでは、異なる価格やサービス内容を一覧にして表示している

2と3を組み合わせる方法も

3つの具体的手法をご紹介しましたが、これらは組み合わせて使うことでさらに効果を発揮できるでしょう。

下記の例では、個人ユーザー比率が法人ユーザーよりも圧倒的に多いサービスを想定していますが、
コンバージョンの優先度によっては、思い切って片方のコンバージョンの露出度を下げてしまう、というのもひとつの手です。
もちろん前提として、ユーザー自身が行うべきアクションがどちらであるかが明確である必要があります。

並列にコンバージョンを並べていた状態(左)と、強弱をつけつつ、ユーザー像の違いを明らかにした例

並列にコンバージョンを並べていた状態(左)と、強弱をつけつつ、ユーザー像の違いを明らかにした例

最後に

本日は、複数のコンバージョンポイントを持つサイトが、ユーザーを迷わせ離脱させないためにできることを3つ、お伝えしました。

ぜひご担当のサイトの改善に役立てていただければ幸いです。

※参考サイト
https://faculty.washington.edu/jdb/345/345%20Articles/Iyengar%20%26%20Lepper%20(2000).pdf
http://digitalcast.jp/v/12027/

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