これまで確認ページをなくすという施策について数記事に渡ってお届けしてきました。
なぜ確認ページでユーザーが離脱するのか考察した第1回(確認ページをなくせば、完了率は上がる?①~離脱の理由とは?~)、確認ページをなくすことがもたらす利点について考えた第2回(確認ページをなくせば、完了率は上がる?②~そのメリットとは?~)、逆に生じるデメリットについて考えた第3回(確認ページをなくせば、完了率は上がる?③~デメリットと実施すべきでない場合~)に引き続き、今回で最終回。
確認画面を省略している各社のフォームの観察を交えつつ、注意点や実施のポイントなどを考えていきます。
確認ページをなくすときに気をつけたいこと
確認ページをなくすべきではないフォームについては前回の記事で触れていますが、今回はそのような類のフォームの場合ではなく、比較的確認ページを省略することが推奨される以下のようなタイプのフォームを前提にお話していきたいと思います。
- 電話などでフォーム送信後に確認を挟んでいる場合
- フォームの入力内容をあとから修正できるような場合
- フォームの送信完了数をとにかく増やしたい場合
送信ボタンの文言に注意!
送信ボタンの文言によっては、クリック率は変化することから、言葉選びは非常に重要です。
コンバージョンの質よりも量を重視する場合は、あえて曖昧な言葉をチョイスするというのも一つの手かもしれません。
ガリバー様の中古車査定フォーム(http://adv.221616.com/phase02/S_077/index.html)では、送信ボタンに「START」という文言を使用しています。
たとえば「査定内容を送信する」などと書いてあるよりは「START」のほうがはるかに送信のハードルが低く、手軽さを感じますね。
確認ページを省略する場合、このボタンの文言が完了率をかなり左右しそうです。できれば、何種類かの文言を用意して検証を行なってみると良いですね。
ただし、あまりにも曖昧な言葉や、ユーザーの誤解を招くような言葉は使わないように注意しましょう。
リアルタイムエラー
確認画面を省略することによって得られる「手軽に送信できる」という利点を最大に活かすためには、エラー画面に遷移させないことが重要です。
エラー画面が出現すると、それがそのまま離脱につながりますし、ユーザーを踏みとどまらせる機会を与えてしまうことにもなるため、非常に勿体ないですね。
まずエラーを出す場合は、非同期通信などを利用し画面全体の再読み込みなしにエラーを判定するように実装するのがストレスがなく、理想的です。
また当然、入力内容に間違いがないかをその場で確認できるリアルタイムアラートが非常に有効です。
項目は極力少なく、必須のみ
間違いをなくすためにも、フォームが必要とする情報は最低限にとどめておきたいところ。
任意項目は極力表示しないか、折りたたんでおくことをおすすめします。
入力間違いを減らす入力支援機能も吉
住所やふりがなの自動入力や、全角・半角やIMEモードの自動変換、メールアドレスのドメインサジェストなど、ユーザーの入力を楽にしてくれる機能を取り入れることは、入力の手間削減に貢献するほか、入力ミスを軽減することにもつながりますので積極的に採り入れておきましょう。
テキストボックスやテキストエリアは広く!
入力ミスを減らし、スムーズな入力を実現する方法として、入力欄のデザイン上の工夫も重要です。
とくにテキストエリアの文字サイズや余白に注意すると入力しやすいフォームが作れると思います。
ログの計測にはEFOツールが便利
確認ページのないフォームはその性質上、ページの一部にほかのコンテンツとともに表示されていることが多いフォームです。
ページに訪れたユーザーのうち、どのくらいの人がフォーム入力を開始し、そのうちどれだけの人が、どこで離脱しているのか、というデータを取得するためにはEFOツールを利用すると便利です。
効果検証を行い改善を重ねていくためには、ぜひこういったデータの解析手段を導入しておきたいですね。
最後に
いかがだったでしょうか。
取り上げたポイントを参考に、確認ページを省略しつつも使いやすく満足度の高いフォームを作っていきたいですね。