本日のエントリーでは、フォームには欠かせない「個人情報取扱いについて」「利用規約」などの同意文章について、EFOの観点から工夫できることについて考えてみたいと思います。
よく見かけるのは同意文書の別ページ表示
「個人情報取扱について」「サイト利用規約」など、フォーム送信時にユーザーの同意が必要な文章。
コンテンツ量として結構なボリュームがありますよね。
そのためかよく見かけるのが、これらのコンテンツをフォーム外の別ページに記載し、下記のようにフォーム内からリンクしてユーザーに閲覧を促しているパターン。
こちらはYahoo! Japanの会員登録フォーム。
リンクを押下すると別窓(タブ)で会員規約等のページが表示されるようになっています。
この方法なら、無駄なスペースもとらず、一見スマートな方法に思えるのですが、EFOの観点からするとあまりオススメできません。
なぜなら、こんなリスクが
なぜオススメできないから、その理由は「離脱要因になりうるから」にほかなりません。
ありそうなパターンを2例、あげてみます。
興味が移りそのまま帰ってこない
規約等の文章を確認し、素直に元のフォームに戻ってくれば良いのですが、
別のページに遷移したことで興味が別のコンテンツに移り、そのまま送信を後回しにしてしまうというパターンが起こりえます。
別タブであることに気づかないで迷子に
普段からインターネットやPCを使い慣れている人にとってはピンとこないかもしれませんが、あまりリテラシーの高くないユーザーは、別タブ表示になったことになかなか気づかないことも。
とくにスマホでは画面領域が狭いため、この傾向が顕著に。
その場合、規約を確認後ブラウザバックで元のフォームに戻ろうとしても戻れず迷子になり、そのまま離脱してしまう…というパターンが容易に想像できます。
少しでもリスクはつぶしておこう
このように、規約等を別ページに表示することは離脱の要因となりえます。
少しでも余計な離脱リスクをつぶしておくというのがEFOでは大切です。
では、どのように同意文章を表示するのがベストな方法なのでしょうか?
おすすめはフォーム内への表示!
ズバリその答えは「別ページ」にしないこと。つまり「フォーム内への表示」です。
大きく以下の2つの方法があります。
その1: 入力ページに入る前に確認してもらう
こちらは以前勝手にEFO比較分析で取り上げたJINSの会員登録フォーム。情報入力ページに入る前にご覧のように規約を確認させる形に。
規約を確認し、同意した人だけがはじめて入力画面に進めるようになっています。
ただし、この方法だとフローがひとつ増えてしまいます。
入力画面が多いフォームは、途中離脱をひきおこすことも。
少しでも画面遷移数を減らしならば、次に紹介する方法がオススメです。
その2: フォーム内の小窓に表示
次に紹介するのは、ページをわけずに入力ページ内に文章を表示してしまうという方法。
文章量が多いためスクロール可能な小さな領域を作成し、その中に文章を表示します。
この方法なら、フローが増えること無くフォーム内に表示させることが可能です。工夫次第で面積もさほどとらないでしょう。
ただし、ある程度スペースを割くことにはなりますので、ファーストビューにはいれず、ボタンの直前などに表示するのが良いでしょう。
その他気をつけたいこと
ほかに気をつけたいこととしては、「同意」のチェックボックスが、とにかく目立ちにくいという点。
ブログをお読みの皆様も、「同意する」をチェックし忘れてエラーが出てしまった経験は、一度はあるのでないでしょうか?
目立たせよう
同意のチェックボックス(またはラジオボタン)は、余白を多くとる、文字を大きくする、背景色をつける、配置などでとにかく見た目上目立つようにしておきたいですね。
上記の例ではラベルに余白をもたせて背景色を付けたうえで、規約の上側にチェックボックスを置くようにして目立たせています。
押しやすく
チェックボックス、ラジオボタン全般に言えることではありますが、押しやすようにクリック領域を広げておくことも大切です。
ラベルタグの導入は済んでいるか、今一度確認しましょう。
ボタンに「同意して進む」を書く
目立たないチェックボックスはそもそも使わないという手もあります。
ボタンに「同意して次に進む」などの文言を使うことで、項目がひとつ減らすことができます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
本日は「個人情報の取扱について」「利用規約」などの同意文章の表示方法について、EFOの観点から考えてみました。
ぜひあなたのフォームでも採り入れてみてくださいね。