昨日までフォームの入力例についてお届けしていました。そして本日のエントリーではフォームのラベルについてお話したいと思います。
ラベルとは?
「ラベル」という名称、あまり聞きなれない方もいるかもしれません。
ここで「ラベル」とはフォーム項目の名称のことを指しています。
例えばよくある内容ですと「名前」「郵便番号」「メールアドレス」のような文言をラベルと読んでいます。
何を入力していいからわからない項目は離脱の要因に
昨年末に実施したフォームに関するアンケートでは、<フォームの途中離脱の理由>として下記のように回答するユーザーがいました。
質問の意図が分からず、正確な回答が困難だったため。(22歳女性 学生)
(海外サイトの翻訳などで)日本語をろくに理解できていないがゆえに設問がおかしい(50歳男性 公務員)
不明瞭な設問は、ときにユーザーの離脱を引き起こしてしまう可能性もあるのです。
とにかく誰が見ても何を入力するべきか明確なフォームにするべきで、
そのために、もっとも基本的な<ラベルの内容>でユーザーを迷わせないことが大切です。
以下、ラベルを設定する際、具体的に気をつけたいポイントについてお伝えします。
曖昧でない、具体名で表現する
例えば、「ご連絡先」というラベル。
運営側としては、なにかしらの連絡手段を取得できれば良いのかもしれませんが、
「連絡先」とひとくちに言っても「電話番号」や「メールアドレス」などがあり、
さらには電話番号と言っても携帯番号なのか自宅の番号なのか等、複数の選択肢が存在してしまいます。
このように抽象的なラベルだと、ユーザーは何を入力すればいいのか意外と迷ってしまうのです。
ラベルは曖昧な内容ではなく、「携帯電話番号」「メールアドレス(PC)」など、できるだけ具体的に表記しましょう。
「日中連絡がとれる電話番号」のような表現でも良いでしょう。
ユーザーが迷いなく入力を開始できることが重要です。
一般的な名称で表記する
例えば、こんなフォーム。
氏名を入力する欄に尊敬語である「御芳名」と表記しています。
入力ユーザーを敬う姿勢はすばらしいのですが、
単なる申込フォームなどでは違和感を感じなくもありません。
さらに(あまり無いパターンかもしれませんが)特に若いユーザー向けのフォームでは、「御芳名」そのものが聞きなれない言葉かもしれません。
ここはシンプルに「お名前」「ご氏名」などの一般的表記で良いのではないでしょうか。
専門用語は使わない
下記は「三井の住まい(http://www.31sumai.com/)」のメールマガジン会員登録フォーム。
実際のフォームではここに辿り着くまでに「三井ハウジングメイト」とは何かが理解できるようになっているため、そこまで違和感は感じないのですが、
それでも「三井ハウジングメイトID」という固有名詞が唐突に現れるととまどってしまうユーザーもいるかもしれません。
「ご希望のログイン用ID」など、なるべく固有名詞(専門用語)は使わない形で表記すると良いでしょう。
長すぎるラベルはNG!
簡潔にして注意書きで補足を
下記は「ダイエーネットスーパー」のフォームの一部。
フォーム全体としては説明が多く親切な内容ではあるのですが、この項目はラベル文言が長く、少し読みづらい印象です。
長いラベルは読むのが面倒になってしまいます。
注意書きなどで補足しつつ、ラベル自体は簡潔に表記すると良いでしょう。
反復をなくすようレイアウトに工夫を
こちらは島津製作所の登録フォーム。
希望の会員制情報サービスを選択できるのですが、ラベル文言がとにかく長い。
よく見てみると「メール」「郵送DM」「サイト会員」の大きくわけて3種類のサービスがあるようで、これらを反復して表記していることが長いラベルの出現につながっているようです。
関連するものはまとめるなど、レイアウトに工夫をすることでもう少しラベルをスッキリ見せられるのではないでしょうか。
入力形式を連想させるもの
あたりまえのように行われている点でもありますが、ふりがなを全角かなで入力させたいときは「ふりがな」、全角カナなら「フリガナ」、半角なら「フリガナ」のように、ラベルは入力形式を連想させる形をとるようにしたいですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
わかりやすいラベルの書き方を心がけて、スムーズな入力ができるフォームにしたいですね。