スマートフォン向けサイトのフォームを使うユーザーは、使い勝手をどのように感じているのでしょうか?
EFO(入力フォーム最適化)を考えるにあたり、まずは相手であるユーザーを知ることは非常に大切です。
リアルなユーザーの声を得るために当社では、全国のインターネットユーザーに対し、入力フォームに関するアンケート調査を行いました。(※2013年調査 有効回答数449人)
本ブログでは、数回に渡ってそのアンケート結果を詳しくご紹介しています。
※第3回までのアーカイブはこちらです。
<アンケート調査結果Vol.1離脱編>ユーザーがフォームから逃げる理由ベスト5ほか
<アンケート調査結果Vol.2イライラ編>ユーザーがフォーム入力中イラつく原因
<アンケート調査結果Vol.3好印象編>使いやすいフォームがサイト全体に与える印象ほか
第4回の今回は、「スマホ編」と題し、スマートフォン向けサイトのフォームを使うユーザーの実態に迫りたいと思います。
目次
まだまだPCが多い!?フォームにおけるスマートフォンの利用実態
「スマートフォンでフォーム入力をしたことがありますか?」という問いに対し、
「常にPCで入力する(=スマホで入力しない)」と答えた方は50%!
さらに「PCで入力することが多い(=ほとんどスマホで入力しない)」人と合わせるとなんと82%にものぼりました。
対して、「スマートフォンで入力することが多い」「常にスマートフォンで入力する」と答えた人は、あわせてわずか5%でした。
確実に利用者を伸ばしているスマートフォンですが、フォーム入力においては、PCで行う人がまだまだ多いようです。
年代別に見る、スマートフォン利用者
このアンケート結果を年代別に集計してみたところ、以下のことがわかりました。
- とくに3~50代でのスマホのみでのフォーム入力者はそれぞれ10%以下
- 20代のスマホのみでのフォーム入力者は20代回答者の15%
やはり、若い世代ほど、スマートフォンでフォームを使用する傾向が高いようです。
今回のアンケートは20歳以上のユーザーしか対象にしていませんが、10代のユーザーまで含めていたら、おそらくもっと顕著な数字が出ていたのではないでしょうか。
10~20代をターゲットにしたサイトのフォームにおいては特に、スマートフォン向けEFO施策を意識して行なっておきたいですね!
スマートフォンのフォームで93%がイライラ!
「スマートフォンのウェブフォーム入力でイライラするとすればどのような理由ですか?」という問いに対し、
「イライラすることはない」と答えたインターネットユーザーはなんとわずか7%。
残りの93%もの人が、何かしらイライラしたことがあり、その理由を答えています。
スマートフォンのフォームでイライラする理由ベスト5
それでは、スマートフォンでフォームを使う人が感じているストレスとはどういうものなのでしょうか。
まだまだ利用者が少ないスマートフォン向けフォームですが、以下のようなストレス要因を改善することで逆に伸びしろが期待できる分野ともいえます。
今回も、順番にみていきましょう。
イライラの理由1位「画面が小さく、入力がしづらい」68%
ダントツの1位は画面の小ささでした。
とくに、年代が上がるごとに小さな画面に対する抵抗は強まるようです。
文字やタップエリアを広げるなど、なるべく操作しやすくなるような工夫は必須です。
イライラの理由2位「文字の入力形式を変えるのが面倒」47%
スマートフォンは画面が小さいため、PCのキーボードよりもたくさんの入力切替を行わなければなりません。
以前の記事:すぐ対策したい!スマートフォン向けフォームでありがちなストレスを生む5つの要因でも詳しく触れていますが、項目に必要な入力形式をあらかじめセットしておくことでこうしたストレスをなくすことが可能です。
イライラの理由3位「画面が長く、入力必須の項目がわかり辛い」38%
画面が小さいスマートフォン、どうしても縦長になりがちです。
必須項目は上部にまとめて配置し、必要最低限の入力量をユーザーがすぐに把握できるような作りにしておくのが親切です。
イライラの理由3位「説明文がスマートフォンで読みにくい」38%
画面が小さいスマートフォン。横幅や文字サイズの調整は最低限、実施しましょう。
また、屋外での閲覧時でも視認性が高くなるよう、背景色と文字色のコントラストははっきりさせるのが望ましいでしょう。
イライラの理由5位「読み込みに時間がかかる」26%
PCに比べ、どうしても回線速度が不安定になりがちなスマートフォン。
ページはなるべく画像などの使用を控えめにした軽いつくりにしておきましょう。
ユーザー心理からの教訓
いかがだったでしょうか。
今回ご紹介した内容から、教訓をまとめると以下のようになるかと思います。
- スマホでフォーム入力する人はまだまだ少ない。伸びしろかなりあり。
- とくに10~20代向けサイトは早めの最適化を!
- スマホ特有のストレス要因を取り除くことがカギ
昨年末のアンケートの結果を紹介するシリーズは今回で完結となります。
今後も定期的にユーザーアンケートの実施やデータの発表を行なっていきたいと思います。